【旅行記】ミラノ・ビチェンツァ(イタリア)_Day1 ミラノ 後編

⑥Velasca Tower_アイコニックタワー

続いてミラノ近代建築の代表例、Velasca Towerです。

上層部が下層部より大きくなる面白い形のビルです。ミラノの建築集団BBPR作で、1958年竣工。同時期にアメリカでプロトタイプ化されるガラス箱のような高層ビル建築とは異なる形でヨーロッパモダニズムの高層ビルの形態を示した。

コンクリートブレースはミラノ大聖堂の構造を踏襲したものとされているそう。

個人的にはミラノで最も楽しみにしていた建築の一つなのですが、今回はまさかの工事中で、全貌を見ることはできませんでした。

⑦Duomo_ミラノ大聖堂

巨大な家形のファサードをしており、おびただしい量の装飾が施されています。

正面の扉もものすごい彫刻です。

大聖堂から広場に目をやると、広場の両サイドにはロッジアが配されています。イタリアといえばやはりこのロッジアの空間ですね。個人的には大聖堂・広場のスケールとロッジアのスケールがあってないような気もします。それだけ大聖堂が大きいということでしょう。

パッと中に入りたかったのですが、なかなかの行列だったので、ここはパスです。

⑧Monument to Sandro Pertini_1990, アルド・ロッシ

大聖堂前の広場から、ボールトの商店街・スカラ座を通ってさらに5分。ここにアルドロッシがデザインしたMoument to Sandro Pertiniがあります。

モニュメントの前は木々に囲まれたテラスのレストランがありました。正面の大きめの通りと接していますが、ここは落ち着いた雰囲気が漂っています。

噴水の吹き出し口が黒い三角形、その上には大きな黒い水平棒が長い水平スリットを生み出しています。

モダニズム的と言っていいんでしょうか。かっこいいです。

⑨Church of Saint Francis of Assisi ‘al Fopponino’_1963,ジオ・ポンティ

続いてミラノの有名建築家ジオ・ポンティ設計の教会Church of Saint Francis of Assisi ’al  Fopponino’へ。

この教会を一言で表すと「キラキラ」です。

まずファサードの外装材に光沢を持った多面体型のタイルが用いられているので、あらゆる方向に光を反射しています。とても日光が傾いてきたこともあり、より強く光の反射を感じました。

縦長の六角形を基調とした開口が配されており、その角度もキラキラした印象を強めています。

内部については、六角形の開口から差し込む光が薄暗い空間とのコントラストを生み出しています。

⑩Castello Sforzesco, Arco della Pace_城と凱旋門

閉店ギリギリのタイミングでミラノにあるお城へ。巨大な城壁の門をくぐり抜けると巨大な中庭が。日が傾いているので、直射日光が当たらず、とても涼しかったです。中も城壁で複数に分節されています。

ここでロッジア。真夏はやはり日除けの機能を果たしており、皆さんくつろいでいました。もはや王道とも言える水盤とロッジアの組み合わせも。気持ちいいです。

一日の終わり

イタリアの街には古典建築や古典主義建築に見られるロッジアの名残をたくさん見ることができました。しかも「お城にある巨大なロッジア」や「教会などの中規模のロッジア」など、色々なスケールが年代を問わず存在。ヨーロッパの色々な街を見てきましたが、やはりこの点はイタリアの街並みの特徴の一つと言えるのではないでしょうか。

夜はレストランでビールとピザをいただきました。ちなみにこちらは宿まで移動で利用したトラム10番線。レトロなトラムで、やかましいエンジンと車輪の音を立てながら夜のミラノを走り抜けます。

今日は頑張って一通りミラノを見たので、明日は多数ののパッラーディオ作品で有名なビチェンツァに行こうと思います。

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